松尾寺山の境内には、鎌倉時代に作られた国指定重要文化財”九重の塔”があり、また以下のような七不思議が今に伝えられています。写真をクリックしたら大きい画像が表示されます。

七不思議 その一:ご本尊飛行観音

松尾寺のご本尊は、役(えん)の行者が修行されているときに、雲に乗って飛んでこられたと伝わる飛行観音像(秘仏)で、本堂上の影向石の上に降りられました。
御詠歌:紫の 雲の上よりきますてふ 仏の迎ひ 松の尾の寺

七不思議 その二:影向(ようごう)石

影向石は、仏様が衆生を救うため一時姿をかえて出現されるところです。
松尾寺の影向石は自然にある岩で、その上には仏様の足跡が残っているといわれています。

七不思議 その三:役(えん)の行者の斧(よき)割水

役の行者が修行に使う水を探されている最中、弟子の一人に自然石を斧で割らせました。すると、水がこんこんと湧き出しました。
今でも清水が流れ出ています。

七不思議 その四:ハサミ岩

本堂から九重石塔の方へ階段を降りると、急に道が狭くなります。ここがハサミ岩です。
松尾寺山内で悪いことをすると、この岩に両方からはさまれて動けなくなるといい伝えられています。

七不思議 その五:一本橋

松尾寺の境内に入る道はいくつかあります。
しかし、どこから来ても川がないのに、石の一本橋を渡らないと、本堂にたどり着けないといわれています。
まことに不思議な石橋です。

七不思議 その六:鐘イリ場

鐘イリ場は本堂から南へ約200メートル登ったところにあり、釣鐘を鋳造した場所だといい伝えられています。
大きな凹地になった真ん中には亀石があり、この付近で不浄なことをするとお腹がいたくなるといわれます。

七不思議 その七:夫婦(めおと)杉

千年ほど前、高野山の宗祖が松尾寺へ参詣されて、嶺上で弁当をとった際に、その場につきさしたお箸が成長したもので、二本杉とも呼ばれます。上下を逆にして土にさされたので、枝が下を向いて伸びています。